こんにちは!
今回の記事はUE4で
森
を作っていきます。
一度に全ての作業を載せると結構な文量になってしまうので、3記事に分けました。
前編では、まず草木のアセットを用意し、その後それを生やすための地面を作っていきます。
- 前編 アセットの準備&地面を作る(この記事)
- 中編 植物を生やす&環境の設定
- 後編 カメラ、シーケンサーの設定&画像出力
まずはアセット(素材)の準備から
- 木
- 草花
- 地面のマテリアル
当たり前ですが、木や草花のアセットを出来るだけ多く持っていると多彩でランダム性のある森を作ることができます。
マーケットプレイスをのぞいてみると、植物に関する無料アセットが沢山あり、MegascansシリーズやKite demoなどをダウンロードすれば十分すぎる量の種類を用意できます。
マテリアルに関しても、植物のアセットに付属してくるものなどが沢山あって困らないと思います。
また、UE4マーケットプレイスでは、毎月選ばれた何個かの有料アセットを無料でダウンロードできます。月初めには毎回確認しておくとよいです。
選ぶ際の注意点ですが、統一感を得るためにできるだけアセットのメッシュの品質(ポリゴン数など)に差が出ないようにするといいです。色合いに関してはテクスチャをいじれば何とでもなるのですが、メッシュに関しては直しようがないので、ちょっと気にしながら選んでみてください。
今回私は、
- Megascans – Lush Plants 雑草系
- Temperate Vegetation: Fern Collection シダ
- Forest Landscape Materials Vol. II 地面のマテリアル
- City Park Environment Collection 全般
の4つをマーケットプレイスからダウンロードし、さらに上記だけだと木が少ないと感じたので、こちらのサイトから「Trees Library」をダウンロードしました。(有志の方が無料で配布してくださっています。)
個人的な意見ですが、シダは絶対入れたほうがいいです。実際の森の中に入ると必ずと言っていいほど目に付きますし、シダ自体が森っぽさが増してくれるので。
マーケットプレイスでアセットを購入したら、そのアセットを自分のプロジェクトに追加していきます。自分のプロジェクトを作っていない場合は先に作っておくのがおすすめです。
アセットの種類によって自分のプロジェクトに追加する方法が3種類に異なるので、それぞれ説明していきます。
まずはこのように「Add To Project」とあるアセットについて解説していきます。
この種類のアセットは「Add To Project」を押し、プロジェクト選択画面が出るので自分のプロジェクトを選択すると自動でアセットを追加してくれます。一番簡単なパターンです。
次に下の画像のように「Create Project」となっているアセット。
これは自分のプロジェクトとは別に1つの独立したプロジェクトを作成するタイプのアセットです。Create Projectを押すと新しくプロジェクトができ、その中にアセットが入っています。
プロジェクト内のアセットを別のアセットに移動する機能があるので、それを使って木や草のモデルを自分のアセットに移動させます。
まずは作成されたプロジェクトを開きます。重めのアセットだと結構時間がかかるので気長に待ちましょう。
プロジェクトが開いたら移動したいアセット(今回はMeshフォルダまるごと)を右クリックで選択し、「Migrate」を選びます。そうするとどこのフォルダに移動するかを選べるようになりますが、移動したいプロジェクトの「Contents」フォルダを選んでください。
移動が終わったら自分のアセットを開いて、ちゃんと入っているのを確認できればOKです。
最後に、マーケットプレイス以外の、外部で入手したアセットについて解説していきます。(今回の例ですと「Trees Library」)
ダウンロードするとファイルの中に「.uproject」という拡張子のファイルがあります。これを開くとプロジェクトが開くので、2つ目の方法と同様に「Migrate」を使って自分のアセットに移動すればOKです。
アセットをプロジェクトに追加できたら、アセットそれぞれのデモシーンを開いてみましょう。
ぶっちゃけていうと、「デモシーンを開く」、これが今回最大の難関です。
は?ってなると思いますが、これはアセットに入っているモデルが初めて表示される際に「シェーダーコンパイル」というものが行われ、これがPCにめちゃんこ負荷かけてくるんですよね。やばいです。動画見ながらとかだと即クラッシュします。
環境や設定が悪いのかわかりませんが、MegascansやOpen World Demo Collectionなどの高画質なアセットだとIntel Core-i7 9700K と GTX1080tiのうちのPCでも結構クラッシュします。
それとこのシェーダーコンパイルは結構時間がかかるので、PCを使わない別のことをして目を休めていましょう。家事をするのもよし、筋トレするのもよし。
何度やってもダメな場合は、メッシュ(モデル)を一個ずつをダブルクリックで開いてコンパイルしていくか…潔くあきらめましょう!!
とりあえず、シェーダーコンパイルが終われば準備完了です。
上記だけだと木が少ないと感じたので、こちらのサイトから「Tree Library」をダウンロードしました。(有志の方が無料で配布してくださっています。)
草を生やすための地面を作る
地面を作る
ここからは準備したアセットを使って、実際に森を作っていきます。
まずは草を生やすための土台が必要になります。そこでまずは、その土台を「ランドスケープモード」というモードで作っていきます。
画面上側に「Modes」というタブがあり、そこでモードを変更することができます。
このモードを「ランドスケープ」に変えます。
そうすると何やら緑色の平面が出てきますが、これは地形の大きさを表したものです。これを見ながら大きさを設定していきます。
初期状態だと少しばかり大きいような気もするので、今回私はNumber of Componentを4×4に変更しました。
加えてマテリアルも設定していきます。今回は森を作るということで、今回はForest Landscape Materials Vol. IIの「MI_Forest_II_LayerGround_Tes」を選択します。このマテリアルは落ち葉のテクスチャが使われており、森にぴったりのやつです。
マテリアルと大きさを設定し終えたらCreateを押します。そうすると先程の緑色と全く同じ大きさの真っ黒な平面が作られます。この平面が地形のベースとなるものです。
地面のマテリアルを設定する
ここからは真っ黒の平面にマテリアルを適応していきます。
塗るためには一つ設定が必要な個所があるので、先にその設定をしていきます。
先ほど設定した「MI_Forest_II_LayerGround_Tes」は複数のテクスチャがレイヤー構造になっているちょっと特殊なマテリアルで、レイヤーを使い分けるには「Layer Info」というものを設定する必要があります。
まず、モード選択したタブのすぐ下のレイヤーのところにある「Paint」を押します。次に、マテリアルの右側にある+ボタンを押して、出てきたNon Weight-Blended Layerを選びます。で、出てきた画面のOKを押します。
これをすべてのレイヤーで行っていきましょう。
黒い線が出た場合はワールドを照らしているライトの設定を直します。画面右側にある、今置いてあるものが表示される「World Outliner」で、Light Sourceを選択します。
選択するとWorld Outlinerの下の「Details」にいろいろな設定項目が出てきます。その中の「Mobility」の部分をStationaryからMovableに変えます。これで黒い線が消えるはずです。
ここまで出来たら、レイヤー機能を使って地面にマテリアルを設定していきます。
左の画面からレイヤーを選んで地形の上をドラッグしていくと、ドラッグした部分がそのマテリアルのテクスチャに変わります。
初期状態だと、遠目に見たときにテクスチャの法則性が見えてしまうので、いい感じに塗ってそれを消していくとよいです。
ただ、後でこの地面の上から草を生やして見えにくくなるのでおおざっぱで大丈夫だと思います。
地面に凹凸をつける
平面のままですとまるで自然の地面感がないので、今度は少し凹凸をつけていきます。
モード選択したタブのすぐ下で「Paint」から「Sculpt」に変えます。
そうすると様々なブラシが出てくるので、一番左のSculptを選びます。
画面左側かブラシ一覧の右側でブラシの設定をし、色を平面に塗っていく感覚でカーソルをドラッグしていきましょう。
こんな感じで平面が盛り上がったと思います。ちょっと凹凸をつけすぎたかなと感じたら、Shiftをおしながらドラッグすると逆に凹ませることができます。
Sculptブラシの隣にあるSmoothブラシも便利です。このブラシは名前のとおり面を滑らかにしてくれます。
イイ感じに凸凹になったら地面は完成です。
次の記事ではこの地面の上に草を生やしていきます!
ただの荒れ地を森に変えていきますよ~
- 前編 アセットの準備&地面を作る(この記事)
- 中編 植物を生やす&環境の設定
- 後編 カメラ、シーケンサーの設定&画像出力
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